明治学院大学

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社会学部

社会福祉学科

社会福祉学科

北川清一

北川清一 Seiichi Kitagawa
7号館10階 1007号室:
03-5421-5348:
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専門領域およびその概要

◆ ソーシャルワーク・ウィズ・グループ(グループワークの理論と実践)論、児童福祉施設実践論(児童養護・社会的養護)

社会福祉サービス利用者(主に子どもとその家族の周辺領域)の生活を支援するにあたり、社会福祉の専門職を意味するソーシャルワーカーが駆使する道具(手段)の1つをソーシャルワークと呼びます。そのソーシャルワークをグループ状況・関係という場(setting )で用いることの意味や特徴、活用方法等々について検討します。

◆ 近年の研究テーマ

子どもが「家庭」「家族」や「地域社会」のなかで明るく豊かに生き生きと暮らすには難しい現代社会。その問題構造の解明と併せて、社会福祉専門職(=社会福祉士)として「生きる」ことの力(=生活設計能力)や「困難を跳ね返す力」を育み、そのような力を引き出す方法について、これを内省的思考を基本とする脱構築(deconstruction)分析及び再構築の視点に立つクリティカル・ソーシャルワーク(critical social work:社会福祉実践理論)との関連から考えます。

 

担当授業

グループワークA・B

ソーシャルワークの一形態をなすグループワークについて、その支援過程を構成する理論(原理や思想、歴史を含む)やスキル等の修得を目指します。

演習1

社会福祉の学習や実践に注がれるべき眼差しの特徴について、関係する文献を読み、読後の所感について話し合い、その討論の成果をレポートにまとめる作業を繰り返しながら学びます。

社会福祉方法演習1

社会福祉専門職に求められる専門的な実践力(課題解決能力)の修得を目指し、少人数の場で文献を読み、事例を分析し、ロールプレイに取り組む過程を重視しながら学びます。

社会福祉方法演習2

社会福祉の制度や実践の態様(=現実)について、専門職の視点と併せて、それとは別に、「市民」「利用者」の目から解析することにつとめ、さらに、社会福祉の実践過程にPCを導入する方法を学びながら、ソーシャルワーカー(社会福祉士)らしい思考の枠組みの獲得を目指します。難しく言えば、社会福祉の立場から脱構築分析と再構築を繰り返しながら、内省的思考の方法について学ぶとなります。その成果を卒業論文としてまとめることが学びのゴールです。

実習3

社会福祉士国家試験受験資格の取得を前提に、居住(住居)型児童福祉施設に勤務する社会福祉士の態様を学ぶための実習を計画し、実施することを目指します。

◆担当授業での使用テキスト・参考文献

  • 北川清一・久保美紀編『社会福祉の支援活動』ミネルヴァ書房、2008年。
  • 北川清一・遠藤興一編『社会福祉の理解』ミネルヴァ書房、2008年
  • リード(大利一雄訳)『グループワークの歴史』勁草書房、1992年。
  • 大塚達雄ほか編『グループワーク論』ミネルヴァ書房、1986年。

 

研究業績

  • 『社会福祉援助技術論』(共編者)全国社会福祉協議会、2003年。
  • 『社会福祉援助活動のパラダイム―転換期の実践理論―』(共編者)相川書房、2003年
  • 「日本におけるソーシャルワーク実践科学化のための視座―福田垂穂のグループワーク論を手がかりに―」『ソーシャルワーク研究』第31巻第4号、相川書房、2005年。
  • 『三訂・児童福祉施設と実践方法―養護原理とソーシャツワーク―』(編者)、中央法規出版、2005年。
  • 「格差社会を分析する社会福祉の視座―思想としてのヒューマニズムの普遍化と科学化―」『社会福祉研究』第95号、鉄道弘済会、2006年。
  • 『ソーシャルワーク実践と面接技法-内省的思考の方法-』相川書房、2006年。
  • 『演習形式によるクリティカル・ソーシャルワークの学び-脱構築分析と内省的思考の方法-』(共著)中央法規出版、2007年。
  • 「施設における不祥事発生のメカニズム―専門性と意味世界のはざま―」『社会福祉研究』第100号、鉄道弘済会、2007年、他。

 

社会的活動

  • ソーシャルワーク研究所所長。
  • 千葉県児童福祉施設生活等評価委員会委員長。
  • 全国社会福祉協議会中央福祉学院通信教育課程指導講師。
  • 『社会福祉研究』(鉄道弘済会刊)編集協力委員(社会福祉部嘱託)。
  • 『ソーシャルワーク研究』(相川書房刊)編集委員、他。

各々の役割を担い10~20年が経過しました。「キンゾク疲労」を起こしつつあります。人はこれを老化現象と呼びますが、そのような年齢になった私を卒業生が中心に優しく支えてくれる方々が増えてきました。加齢中の人間として取り組む活動を通じて「新しい」人間関係の創造に努めています。

 

プロフィール

1978年に東北福祉大学大学院社会福祉学研究科修士課程を第1期生として修了後、道都大学社会福祉学部、弘前学院短期大学生活福祉学科を経て、1992年4月から明治学院大学社会学部社会福祉学科に着任しました。東京児童養護施設ケアマネジメント研究会を主宰し、この領域で仕事をするソーシャルワーカーとの学びを続けて既に10年以上が経過しました。また、ソーシャルワーク研究所第3代所長として『ソーシャルワーク研究』(相川書房刊)の編集・発行に携わっています。

<所属学会>

日本社会福祉学会、日本社会福祉実践理論学会、日本子ども家庭福祉学会、日本基督教社会福祉学会、日本地域福祉学会、日本子どもの虐待防止研究会、日本社会福祉教育学会、等の会員。

社会学部生のための手引き集

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