明治学院大学

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社会学部

社会福祉学科

社会福祉学科

八木原律子

八木原律子 Rituko Yagihara
本館7階 0707号室:
03-5421-5555:
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専門領域およびその概要

精神障害者の自立と社会参加を支援するために、精神保健福祉領域の歴史・知識・思想・方法を学びます。特に精神障害者は他障害者に比較し、長期に渡り医療や保健の対象とされ、福祉の対象とはされてこなかった経緯があります。そのため、あらゆる領域で支援に遅れがみられます。精神障害者の社会的入院を解消し、社会的復権を取り戻すために専門職として資格化された精神保健福祉士についても資格化に至るきっかけとなった事件を基に、倫理綱領の成立過程、求められる役割業務について学びます。

障害者自立支援法が2006年4月から順次に実施されてきていますが、理念を実践していくためには大きな課題を残しています。精神障害者にとってどのような課題が解決すれば住みやすい生活が生まれるのでしょうか。支援の方法も併せて学び、開発をおこないます。

◆ 近年の研究テーマ

  • 精神障害者の就労支援に関する実証的研究
  • 刑事施設や更生保護施設におけるSST開発研究

 

担当授業

◆ 担当授業での使用テキスト・参考文献

  • 精神保健福祉士養成講座 日本精神保健福祉士養成校協会編 「精神保健福祉論」「精神保健福祉援助技術総論」「精神保健福祉援助技術各論」

<参考文献>

  • 「厚生労働白書」・「厚生労働」・「障害白書」等の政府刊行物資料
  • 厚生省大臣官房障害保健福祉部精神保健福祉課監修『精神保健福祉士詳解』ぎょうせい、1998年。
  • 岡上和雄他編『精神保健福祉士のための基礎知識下』中央法規、2007年改訂版

※その他、授業の際に適宜、紹介していきます。

<読んでおいてほしい文献>

  • 月崎時央著『精神障害者サバイバー物語』中央法規、1998年。
  • ジュディ・チェンバレン著、中田智恵海監訳『精神病者自らの手で』解放出版社、1996年。 
  • 大熊由起子他編『患者の声を医療に生かす』医学書院、2006年。
  • 南山浩二著『MINERVA社会福祉叢書⑯精神障害者―家族の相互関係とストレス』ミネルヴァ書房、2006年。
  • 浦河べてるの家『べてるの家の非「援助論」』医学書院、2002年。
  • 上田敏著『リハビリテーションの思想―人間復権の医療を求めてー』医学書院、2004年。
  • 東雄司他監修『みんなで進める精神障害リハビリテーション―日本の5つのベスト・プラクティス―』星和書店、2002年。
  • チャールズ・A・ラップ著、江畑敬介監訳『精神障害者のためのケースマネジメント』金剛出版、1998年。

 

研究業績

  • アメリカにおける精神障害者に対する就労支援の展開~ADAのその後~ 社会福祉研究No99 pp103-107
  • 精神障害者支援の仕組み(2)障害者自立支援法を通した精神障害者支援のしくみ=就労支援についてー 実践成年後見No21 pp36-43
  • 精神保健福祉士養成校編「精神保健福祉士養成講座 『精神保健福祉論』『精神保健福祉援助技術総論』『精神保健福祉援助技術各論』『精神科リハビリテーション学』『精神保健福祉演習』に分担執筆 2007年 中央法規
  • 法務省矯正局編集「ビデオによる「刑事施設におけるSSTⅠ・Ⅱ」の実際とその解説」 2007年。
  • 「障害のある人たちの就労支援システムについての一考察」『社会学・社会福祉学研究』(明治学院大学論叢)第123号、pp.1-19、2006年。
  • 岡上和雄他編『精神保健福祉士の基礎知識下』(分担執筆)、第9章第1節1-7.2.3.第5節3-4、p8.pp.11-15.p48、中央法規出版、2006年。
  • 岡上和雄他編『精神保健福祉士養成講座3「精神科リハビリテーション学」』(分担執筆)、第5章第1節2、pp.193-197、中央法規出版、2006年。
  • 岡村正幸、前掲講座4「精神保健福祉論」(分担執筆)、第10章第3節、pp.252-258、中央法規出版、2006年。
  • 住友雄資他編、前掲講座5「精神保健福祉援助技術総論」(分担執筆)、第4章第2節5、pp.232-236、中央法規出版、2006年。
  • 石川到覚、前掲講座6「精神保健福祉援助技術各論」(分担執筆)、第2章第2節5、pp.96-100、 中央法規出版、2006年。
  • 分担執筆「働きたい」を支援するⅠ・Ⅱ、精神科臨床サービス第5巻2号(共著 pp.264-267)・3号(単著、pp.421-424)、2005年。
  • 「障害をもつ人の地域生活支援についてー権利としての地域生活実現―」明治学院大学社会学部付属研究所年報35号(共著、pp.47-58)、2005年。

 

社会的活動

  • 社会福祉法人JHC板橋会副理事長、2004年から現在に至る。
  • 厚生労働省「多様な雇用形態等に対応する障害者雇用率制度の在り方に関する研究会」委員、2006年7月から2007年7月まで。
  • 国土交通省「あんしん賃貸住宅支援事業協議会委員」2006年4月から現在に至る。
  • 法務省「更生保護局及び矯正局 SST指導員」2001年1月から現在に至る。
  • SST普及協会運営委員、SSTニューズレター編集委員・事務局、SST認定講師、1996年から現在に至る。
  • 第7・第8回精神保健福祉士国家試験委員、2004年から2006年まで。
  • 横浜市障害程度区分認定審査会審査部会委員、2006年4月から2007年3月まで。
  • 独立行政法人高齢・障害者支援機構委託事業「特例子会社における精神障害者雇用ケーススタディ 職域拡大専門委員 2006年7月~2008年3月まで
  • 東京労働局 障害者就労アドバイザー 2007年11月~現在に至る。

 

プロフィール

主に精神科臨床領域を中心に活動してきました。精神病院に始まり、保健所(現:精神保健福祉センター)・地域に精神障害者のための共同作業所や家族会等の創設を支援してきました。現在は、本学の他に障害者の地域生活を支援する活動を社会福祉法人JHC板橋会の理事として障害者の『働きたい』を支援しています。

資格:
精神保健福祉士(登録番号 02803)、SST普及協会認定講師取得(登録番号18)
障害者生活相談員(登録番号 第6-309号)

所属学会:
日本精神保健福祉士協会(1978年)、日本社会福祉学会(1992年)、SST普及協会(1995年)、日本職業リハビリテーション学会(1998年)、日本精神障害者リハビリテーション学会(2001年)、日本認知療法学会(2005年)。

社会学部生のための手引き集

日々の社会福祉学科

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